前回の続きです

  

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おじいさん職員との

一連のやり取りを終えて

ママのところに戻った

チャンポン。

 


 

 

 

やっぱり

さっき言われた言葉が

悔しかったのか


その話をママに

しているようだった。

  

 

するとママは

 

 


・・・と。

 

 

 


 

・・・すごい

 

 

 

「怒る必要のないこと」

 

 

 

もちろん、

差別対象の私たちが

怒りをぶつけたところで


彼の中の偏見が

消えるわけじゃないのは事実。

 

だけれども。

 

 

 

チャンポンたちが

移住してきた当時

 

オーストラリアのその街には
まだ殆ど
アジア人がいなかった。

 


 

きっとママは

 

 


そうじゃなきゃ
あんな言葉出てこない。



そんな場所で一人で
息子二人育て上げたなんて。

 

どんだけ強い人なんだよ。 


一体どれだけの苦労を

してきたんだろう。

 


甘やかされて育った私には

想像もできない。

 




そう思うと

 

中国での生活は

いろいろあるけど


身内に間違えてもらえる
なんて
なんだかんだ
居心地いい場所
なんだよなぁ。

 

 


おしまい

 

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